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日々是勉学


by rotarotajp
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宣伝の2

ファーストキッチンで昼飯を食いながらニューズウィーク日本版を久々に読んだ。表紙が小泉首相の横顔で、その下に白く「改革なくば死を」と文字が打ち抜かれている。「読みたくならないでいらりょうか」という奴であるが、意外にも最も面白く読んだのはブッシュ大統領の記事だった。イラク戦の戦没遺族と語らうブッシュ大統領の姿をレポートしている。曰く「母親の一人は「息子はなぜ死んだの?」と詰め寄った。ブッシュの答えは聞き取れなかったが~中略~母親がすすり泣き始め、ブッシュも泣き出した」ブッシュ大統領は遺族と会う機会を忌避せず、どちらかといえば積極的に訪問を重ねているらしい。意地の悪い見方かもしれないが「感情に訴える宣伝」とはこうしたものかと思った。ヒトラーの写真として最も有名な一つに、軍服姿の彼が、花束を持った小さな女の子を抱き上げようとする瞬間を撮影したものがある。誰もが一度は見ているのではなかろうか?あの一枚の写真で「この男なら信用できる」と思った人も当時多かったのではないかと思う。ヒトラーは菜食主義であることも、愛犬家であることも宣伝の材料とした。子供を愛する愛犬家、しかも菜食主義者、が600万の人間を殺人工場に送り、父を、母を、その息子と娘を、恋人を、友人を・・・惨殺して、その死体の脂で石鹸をつくった。「宣伝」という拡声器を外した時のヒトラーは一体何者だったのだろう?と想像をめぐらす。もっとも恐ろしい考えの一つは、そうした全てが一人の人間に内包されていたのではないかという可能性である。ブッシュ大統領は上記と同じ会合で、唇をふるわせ、涙ぐみながら遺族を抱き寄せた。この大統領が、例えば平壌に核を落としたら、いったい俺はどう思うだろうと考えてみた。平壌の市民と、恐ろしい指導者たちは全滅。強制収容所も拷問も、核の拡散も、麻薬の密売もなくなるだろう。北が消えれば、大勢が幸せになり、少し地球は住みよいところになるかもしれない。もっとも核で消し飛んだ数十万の人々には無縁の世界ではあるが・・・・さて・・・・・

追記:
最後の部分を自分で読んで嫌気がさした。こうした物言いは無責任だ。ブッシュ大統領とヒトラー総統を同列に並べるのも不見識。私が考えていたのは「宣伝」と「実像」のコントラストと、感傷が入り込む隙のない非情な政治の動きの事で、それが歪んだ形で文章になってしまったのは恥ずかしいかぎり。消そうかとも思ったけれど今後の反省の為にこのままにしておこう・・・
by rotarotajp | 2005-08-18 17:09 | 時事