おもてなし
2005年 09月 09日
日本で清国北洋水師の長として有名な李鴻章は、英国主催の晩餐会に招かれた際、痰壷を探してキョロキョロいたしました。痰壷は必需品です。結局見つからず、床に緑色のを「ぺっ」とやった。清国ではマナー違反ではありませんが、英国の紳士淑女の皆様は真っ青になった。(出典度忘れ)今でこそオレンジもバナナもナイフとフォークで御食いになる御国柄ですが、大中華が美しい磁器とハシで繊細な宮廷儀礼を完成させていた頃、かの国、手と無骨な肉切りナイフでモノを食しておりました。でも痰を「ぺっ」は駄目なのであります。
食事のマナーは畢竟、「もてなし」「もてなされる」作法でもありましょう。アレキサンドロス大王がある宴に招かれ、アスパラガスに間違って化粧油を掛けたモノを供された。大王は平然とそれを平らげましたが、事後、家臣の一人が「無礼な仕打ちだ!」と怒ると、王は「もし食べるのが嫌なら手をつけなければよい。人のもてなしにケチをつける方が余程の無礼である」と言ってその家臣をたしなめたといいます(又しても出典度忘れ)
by rotarotajp
| 2005-09-09 12:17
| バロック