日々是勉学


by rotarotajp
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あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや あかあかや月

お坊さんというと日本史の中では特権的知識人という印象が強く、あまり好きな人種ではありません。ただ一度、「あかあかや~」の句を見て、明恵という人に興味を持ったことはあります。実際に調べてみると、しかし「あかあかや~」は盗作なんじゃないかというぐらい、突き抜けていて、他の句には、格別、心惹かれませんでした。無論、知れば知るほど面白いのが歴史上の人物の通例でありまして、ずいぶん一時期のめり込みました。厳密は絶えてしまっているので華厳経の方でも読むかと、難解至極なお経に取り組んだりもしましたが、いやはや、わけがわからぬ。それじゃ法華経だ!というと、こちらもキツイ。ただ意外とお経というのは物語り式で、読み物としては面白い。という発見が、僅かばかりの収穫でした。さて、明恵の同時代人に法然という人がおります。明恵は(その晩年に関しては)いわばサリエリ的人物ですが、法然はモーツァルトです。親鸞が家康としたら、法然は信長でしょう。法然には祖形だけが持つ凄みがあるように感じます。「念仏往生の願は男女を嫌わず、来迎引接も男女にわたる」と、いわば定説を破壊してしまう。しかも念仏さえ唱えたなら皆救われるというのだから、まさに天才の弁。小難しい学問をして、厳しい修行を続け、自身の成仏をひたすら祈念してきた面々は一体なんと思ったことか(w当然サリエリ(明恵)などは激怒したのでありますが、明恵が絶え、その反面、法然が今も評価され続けているのは(その思想の優劣云々というより)法然が「救い」の可能性を万民に示して見せたからでありましょう。
さて、モーツァルトがいるなら、仏教界にベートーベンがあってもいい。Rotaはベートーベン役に日蓮を推したいと思います。南総に誕生寺と呼ばれるお寺がありますが、日蓮はそこのお寺の、下民的な家に産まれたといわれています。網元だったそうですが、身分はお寺の「所有物」だったのです。ところが少年日蓮は、異常に記憶力が良い、いわば天才少年だったのでしょうね。経本を隅々まで、たちまちのうちに暗記してしまった。どんな質問にも経本に立ち返り、正確な引用を付して答えられたから、お寺の人間に非常に重宝されたといいます。それが彼の出世の糸口になりました。そうした経緯からも、この人は極めて原理主義的な宗教者なのだろうと思います。そしてまた、一方では下克上をはたして、奴隷の身分から支配者になった「怖い人」でもある。Rotaの好きなタイプの人物ではありませんが、しかし興味はそそられますね。ぜひ一回真剣に勉強してみたいものです。
そこでまた原点に立ち返りますが、宗教者を見つめていると、どうしても最後の一点、その最深部に暗闇を感じます。その暗闇にだけは、どうやっても光を当てる事が出来ない。信仰の核心は信じることでしょうが、何故彼らは信じられるのか?ある宗教者は「なぜ信じるのですか?」という無信心者の質問に、こう答えたといいます。「わたしは信じられないから信じるのだ」
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by rotarotajp | 2005-10-25 22:00 | 私事