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日々是勉学


by rotarotajp
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北欧の・・・

 スウェーデンは目茶目茶自殺が多いのだぞ、という話を知人がしていたので「へぇ?」と、ちょっと見てみました。そういえばそんなことを聞いたことがあるなぁと・・・
 そうなると気になるのは日本との比較・・・・

http://www.who.int/mental_health/media/japa.pdf
http://www.who.int/mental_health/media/swed.pdf

 ちょっと見てみて、自分のトンマ加減にがっくり。人口1億3000万の国と900万人の国では比べる意味がなさそうです。スは日本でいうと九州より人口が少ない。
 それはともかく、自殺率も日本の方が上でした。数字の方で見ても約1200人vs約30000人。話になりません。

 規模が違いすぎて比較の対象にはならないです。それに少ない人口に政策を徹底させるのは簡単でしょうから、あちらは数年で劇的に変化する可能性があります。日本のような大所帯になると動きが緩慢ですので急カーブはちょっと想像しにくい。ジャンボジェットと小型機のような違いです。

 人口の規模で比べるとしたなら・・・ロシアかな・・・。
 ロシアは日本と人口がほとんど一緒です。自殺率が異様に高く、かつ人口も多いので年間自殺者数50000人!これは恐ろしい・・・二年で10万人・・・

 ただしこれは2004年の数字で、以後プーチン大統領が主導する「強いロシア」の復活がありましたし、また経済の成長(資源頼みですがね)もありましたから、今は多少改善されているかもしれませぬ。ロシアにはソ連崩壊という特殊事情があります。自殺率上位の国は基本的に旧ソ連圏に集中しています。下方向?に大規模なパラダイム・シフトが起こった地域では、おしなべて自殺率が高くなる傾向にあるようです。

 中国やインドなんかは率は少なめですけど人口がすごいので十万人を越えちゃいます。これも考えてみればすごい。隠れ自殺を含めたらどんな恐ろしい数字になるものやら・・。

 自殺率が低い=幸せな国では、当然ありません。暴力的な死や治療可能な病での病死ということもあります。治安、医療の水準を考えなくてはなりません。戦争や飢餓もあるでしょう。

 その点、自殺という部分だけを抜き出して考えるには、G7諸国との比較が一番現実的な選択となるのでしょうか。

国名 10万人あたりの自殺者数(約) 自殺者数(約)

日本 24人 30000
フランス 18人 10000
ドイツ 13人 10000
カナダ 11人 3300
米国 11人 33000
イタリア 7人 4200
英国 7人 4200

 数は率に人口をかけて端数を適当に落としているので正確ではありません。念のため。
詳しくはこちらから↓
http://www.who.int/mental_health/prevention/suicide/country_reports/en/index.html

 文学やらで考えると多そうなイギリスは意外に率が低いのですねぇ。
 アメリカは双子の赤字時代から30000人で何とか抑え込んでいますが(公衆衛生上最大の危機、等以前の投稿に書いたおぼえがあります・・・)経済の破綻が近づいていますので、これは今後ぐっと多くなるかもしれません。水際作戦が続いています。
 イタリアも低いですが、カソリックが強い国では実数が出にくい事情があるそうなので、どんなものでしょう・・・。フランスなんかも実はもっと多いのではないかしら。もっとも絶対数が少ないので、それが救いでしょうかね。

 日本は三万人といいますが、事故や失踪として自殺にならないものが当然多いでしょうし、そうしたものの数を仮に確定できるものの三倍とみるなら(もっと多いかな?どうでしょう・・・??)10万人に近くなっちゃいます。数が大きいと確定作業も大変になります。誤差も大きくなるでしょう。三万人越えが続いているこの10年間、仮に年10万人の方が自殺されているとして100万人。スウェーデンの人口が一割がた消えてしまいます。

「どこをどうとってもスウェーデンには絶対勝ってるよなぁ」と、考えなしにつぶやいたら
「バカ、負けてるんだろ」と、つっこまれました。
 その通りです。
by rotarotajp | 2008-06-13 20:23 | 時事