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日々是勉学


by rotarotajp
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なぜ日本の株が下がるのか?

 ・・・の私見デス。

 日本人の個人金融資産は1400兆円(今はえらいこと目減りしてるかも・・・)といわれます。

 その半分以上の54%を60歳以上の高齢者が、50歳代の人が23%を所有しているそうです。
 40歳代の人が12%。つまり日経平均が4万円弱だったバブル以前の人、俗に言う中高年世代と高齢者、超高齢者世代で、日本の金融資産の実に90%近くを独占していることになります。30歳代以下の人の全体に占める金融資産保有率は9.4%に過ぎません。

 人口比では総人口の20%が65歳以上です。5~6年後には25%が65歳以上。
 2005年の中位年齢は43歳だそうですから、現在の基準では43歳は決してリード世代ではなく、真ん中以下の若手であります。

 要するに、日本の消費&景気は主に高齢者の動向に懸かっています。

 高齢者(この言葉はどうも気に入らないのです)の第一の関心事は健康、そして年金でありましょう。
 ここ最近の医療制度不信、そして年金不信は、そのまま日本の内需に強い打撃を与えている可能性があるように思います。特にアンケート結果などを見た記憶はありませんが、もしかすると今度の金融危機なんかより、よほど日本経済の足腰を弱くしているのではないでしょうか?

 政治の無策が経済に余分な打撃を与えています。
 今度の総理の発言もそうです。
 挙国一致が必要なこの非常時に、日本の主力層を怒らせてどうする・・・汗・・・
 いよいよ経済対策一つ実行できない弱体化した政府になるだけじゃないですか。

 イギリスなぞは日本の消費税に当たる物品税をドカっと刈り込みました。将来に禍根を残すでしょうが、当座の危機を救う勇敢な手だと思います。ユーロはこの短期間に次々と対策を打ち出し、最大の負け組とまでいわれた欧州を瀬戸際で救っています。

 日本じゃ商品券一つまだ実行できていない。消費税の減税なぞ夢のまた夢。なんと危機の最中に首相が消費税増税を明言しています。
 IMFに大金を投げ込みながら新聞の一面にすら載らず、プーチンさんが目腐れ金を入れたときの方が枠が大きかったりする。宣伝も下手。

 一億人の日本人の中から選びに選び抜かれた優秀な人材が舵をとっているはずなのに・・・
 なぜこうなのでしょう。欧米人の方が優れた能力を持っているということなのでしょうか?「プロメテウスの額から輝く光」に導かれぬ、文化保持者にすぎないからでしょうか?それともなにか制度に問題があるのでしょうか?

 最近の日経平均の底堅さは、日本の年金資金が入っているからではないかという噂があったそうです。
 ところが、実際にアンケートをとってみると、日本の実務者の間ではかえって日本株を手放し、外国に資金を逃がす姿勢が目立っていたのだとか。
 つまり日本に入ってきていたのは、またしても外国のお金(まあ外国のファンドに運用させてる日本人のお金、もあるので一概には言えないのでしょうが・・・)だったというオチ。

 一時、日経平均のおおよそ6割は海外投資家の金だといわれていました。
 日本人は大変な犠牲を払って銀行を支え、雇用を犠牲にしてまで大企業を支えてきたわけですが、その大企業の半分以上が日本人のものではなかった。利益は外国人(上記に準じますが・・・)が得ていた。その日本人に支えられながら、大企業は多国籍化し、雇用を海外に流出させていたのです。

 銀行もひどい。銀行にする預金は、つまり投資です。銀行は預けられた金を運用しているのです。リスクがある。預金者の預金は全額保証されるわけではない。当然預金者はリスクにみあったリターン、つまり運用の利を受け取る資格があるはずなのですが、それもずっとゼロ同然。しかも国内では貸し渋りに貸しはがし。


 荀子に「肉腐出蟲」という言葉があります。肉が腐ると虫がわく。中央が腐れていると、次々と禍が起こるの意です。
「政事乱、則家宰之罪也」もオマケでつけておきます(笑

 慰めにもう一つ。
「遇不遇者時也」
 これは孔子の言葉を荀子が紹介したもの。
 人の遇不遇はすなわち時の運である。時を得て恵まれたる時に驕らず、不遇の時に悲観せぬように生きよ。の意です。

 最後になりますが・・・これは私見の中の私見で、ロタがそう信じている理由を述べ始めるとえらいこと長くなるので省くのですが・・・日本は哲学・文学・芸術・宗教を軽視し過ぎているように思います。これらのものが真の創造を生むのだとロタは思っています。
 バブル以前、日本人の欧米でのステレオ・タイプは背広にカメラに黒メガネです。これは二つのことを象徴しています。ひとつは日本人が仕事で海外に行っていたということ。もう一つ、その仕事というのは、つまりカメラで欧米のものをパクることだったということ。
 当時は冷戦中でしたし、知的所有権に関する考え方も曖昧だったので、それが不思議ではなかったのです。
 日本の産業が、結局は模倣から始まっているのだとしたら、その株価に限度があるのは当然のことかもしれません。・・・よくよく考え出すと近い将来に現在の反動で超インフレ&バブルになりそうな気もしないではないですが・・・・はっはっは・・・結局は何もわからないとうことで・・・・・
by rotarotajp | 2008-11-27 20:31 | 時事