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日々是勉学


by rotarotajp
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陰惨無残

 もう毎年恒例の投稿ですが・・・
 昨年の自殺者数が32000人を越え、11年連続の3万人越えが確実になったそうです。この数は確定数で、捜査の進展によってまだまだ増えるはずであるとか。
 ぶっちぎりで先進国ワースト一位。
 男女別で見ると、女性の場合は他の国と同じように70代以上の人の率が高いのですが、男性の場合は50代が一番高く、左右になだらかで、いわば富士山型になっています。中でも30代~40代の率が大きいのは特に珍しい現象で、これも先進国ワースト一位なんだそうです。これは常識的に考えれば、自殺にいたる大きな原因の一つが、日本の場合は加齢に伴う病苦等ではなく、貧困であることを暗示しているように思われます。
 すこし視点を変えれば、国民皆保険制度等の優れたシステムによって、加齢の痛みが他国に比べ和らげられているからこその、この結果。もし将来、万が一にもこの医療制度が崩れたりすると、他国同様、加齢と共に率がぐんぐんと上がって行くのかもしれません。60代から一端下へ折れるグラフを、他国のグラフの形にあわせてそのまま上へ引いていくと、恐ろしいような率になります。10万人あたま200人ぐらいになってしまうのではないでしょうか?日本が死守すべきものが理解できようというものです。
 このテーマはわたしには異様に思えましたので、もう何回も書いていますが、特別問題視されているのも聞きませんし、何かが変わっていくという事も聞きません。つまり日本においては大きな問題なのではないのかもしれない。連日のトップニュースでもおかしくないと思うのですが・・・。国の文化は色々ですから、それはそれで一つの、まあ、選択なのだろうなぁ、と思います。共感しろといっても、それは無理ですけどね。

 どこに根があるのかなと、色々と考えてみれば忠臣蔵なんておかしい。
 艱難辛苦の末、ようやく主君の仇を報じて、勲章でも貰ってハッピーエンドかと思いきや、泉岳寺に生首奉じ、それぞれに切腹の命を受けて、ズバっとお腹の皮を一文字。これが美談でまかり通る。
 けっ

 さて、
 ジョン・フォード監督の「静かなる男」をぼんやり眺めながら、あ、これは宮崎駿氏のラピュタのシーンだ、とふと思いつきました。さすがに名監督だけに、色々な人に影響を与えているのですね。時代を経た、遠い極東の監督にまでリスペクトされている。はて、するとあの炭鉱の町は「わが谷は緑なりき」か、とニヤリ。
 「静かなる男」や「わが谷は緑なりき」には、その映画の隅にアメリカへの憧れが塗り込められていて、夢の国アメリカの今の惨状を、この映画を観て育った人が知ったら哀しいだろうナァなどと一考。
 嗚呼、しかし、いいなぁ。ジョン・フォード監督。

 連想で言えば、最近、山本周五郎氏の短編「殿様と泥棒」(だったかな?)が、落語の「貧乏神」をモチーフにしていることにはじめて気づきました。

 日々是勉学といいながら、なんとまだ吾の浅学なことよ。
by rotarotajp | 2009-02-24 19:56 | 時事