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日々是勉学


by rotarotajp
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フィアット

 最近フィアットの名をよく見ます。
 フィアットはイタリア・トリノに本拠を置くイタリア資本主義の牙城のような存在で、もちろん第一義的にはイタリアを代表する車メーカーであります。ルノーやプジォーばかり走っているフランスの国境をまたいでイタリアに入ると、今度はフィアットばかり走っています。イタリアの国民企業なんですネ。
 欧州というのはEUになってからも地域根性というか、愛国心が根強く残っているようで、例えばイタリアでドイツ車などに乗っていると「なんでドイツ車?」という顔をされることもあるようです。名前からしてそのまんま、という車はドイツのフォルクス・ワーゲンですかね。ヒトラー総統の命令でつくられた国民車。フォルクス、というのは訳が難しいそうですが、英語だとフォークです。日本でいえば郷土民車みたいな響きがあるのではないかと思います。そんな名前の車がまだブイブイ走っている。
 そういえば007がイギリス車に乗らず、外国車に乗っていたというので政治問題になりかけたこともありました。
 さて、イタリアのフィアットがアメリカの大企業、クライスラーを救済する。
 イタリア人にはこたえられないのではないでしょうか?
 なにせバチカンをローマに抱えるイタリアは、われこそは欧州の中心という意識を持っています。(もちろんバチカンはイタリアでもローマでもありませんが・・・)
 過去、ローマこそは全欧州を統一する存在でした。ドイツの皇帝は「カイザー」を名乗ります。これはローマ帝国のシーザー、カエサルです。ナポレオンのエンペラーもローマの「支配者/帝」(インペラトゥールでしたっけ?)を意味する言葉から来ています。神聖ローマ帝国はもちろんローマのお鉢を継いでいる。
 ローマこそは世界首都であり、その世界首都を抱えるイタリアは世界の中心的地域であるはずなのです。
 その偉大な国が、ローマ帝国の崩壊以降ずっと列強の食い物にされてきました。
 イタリア人はもっぱら出稼ぎで生計を立てざるを得ない。優秀な人間はフランスやスペイン、ドイツ諸侯の宮廷に出向いて出世をもぎとりました。
 大戦後は新興国のアメリカにまですがって生きる始末。
 映画「ゴッドファーザー」で通り過ぎるGIに「アメリカに連れて行ってくれよ」と頼む若者が出てきますが、それほど落ちぶれてしまった。
 そのイタリアの老舗企業が、ついにアメリカの大企業を救う。
 バルルスコーニ氏は女性問題で奥さんに三行半を突きつけられているということですが・・・政治はともかく、経済界には長年の溜飲を下げている大物がきっといることだろうと思います。
# by rotarotajp | 2009-05-04 19:55 | 時事

夏の月

 濁点一つで大違い。ハケ(刷毛)に毛ありハゲ(禿げ)に毛なし。
 
 篤志家、読書家はあって篤志屋、読書屋はない。
「好きな本を読むのだから金を寄越せ!」といっても通りません。

 政治家はあって、政治屋はない。
「好きに政治をやるんだから金を寄越せ!」

 作家があって作屋はない。
「好きに書くんだから金を寄越せ!」


 夏の季語に「暑し」があるのは当然として「涼し」があるのは意外な気がします。でも考えてみれば涼しさを体感するのは暑い時。

口紅の いささか濃きも 涼しけれ   万太郎

 色っぽいけど涼しいか?といわれれば涼しくないようです。かえって暑い。

涼しさは 錫の色なり 水茶碗   信徳

 ううむ・・・

おき上がる 草木の影や 夏の月   蝶夢

 「涼し」はないけど、これは涼しい!
# by rotarotajp | 2009-05-03 19:36 | 私事

けろっけろ

 第5福竜丸の被爆はいまだに反米運動の理由の一つとなっているようですが「中国核実験で19万人急死、被害は129万人に 札幌医科大教授が推計」という記事を読むと、これまたひどいもので、日本人の被害者もいるかのように書かれていますから、もしこの事実が確認できたら、やはり国内の運動家は反中国活動を組織するのですかね?
http://sankei.jp.msn.com/world/china/090430/chn0904301904007-n1.htm

 日本の左翼運動家は本当に裏切られ続けて、耐えて耐えて、結局、この半世紀、何も実らせることが出来なかったのではないかと思います。

 ソ連は崩壊して資本主義に回帰し、中国は一国二制度をとり、北は御存知の王朝独裁国家に変容し、クメール・ルージュは大虐殺を引き起こす。せめてもの拠り所の核反対運動も、九条擁護も、国内でしか通用しないトンデモ論。どこか一箇所でもマトモなところはないのかと目を皿のようにして世界地図を見回しても、これが一箇所もない。

 左翼の本来の砦である労組は労使協調などやって意義を失い、まともな労働争議も出来なくなりました。そんなだからストライキもデモもまるで力がない。ただのガス抜き集会です。

 フランスの労働組合は二代続いた改革大統領のせいで組織率が激減し、力をなくしたといいますが、最近の不況にあって今がアピールのチャンスとばかり、例えばソニーの工場などでは社長の軟禁などが行われたとききます。日本で同様のことをしたら重犯罪でしょうが、あちらでは広く支持するむきもあるのだとか。(日本企業だからかもしれませんがね・・・
http://www.afpbb.com/article/economy/2582161/3912479
「工場従業員がソニー・フランス社長らを軟禁、交渉再開に持ち込む」

 健全で現実的な「左翼」の思想が一般にあるからでしょう。

 左翼というククリ自体が今は意味がないかもしれませんが、共産党をはじめとする左よりの方々にしても、一回全てを見直して、思想的な支柱をしっかり再構築して、もっと実際の役に立つ前向きな存在に生まれ変わったらどうなのでしょう。

 意思堅固な運動家が戦いながら解決すべき問題はそれこそ山とあります。

 北の独裁制との戦いと日本人の奪還しかり、中国の膨張主義と人権弾圧との戦いしかり、新労組の構築と労働者の権利の保護しかり。
 平和を志向するというのなら北の独裁や中共の軍拡領土拡張、北、イラン、インド、パキスタンら新興核クラブ国なぞは第一に敵とすべき相手でしょうに。共産革命が実現したら軍を持って構わない。共産革命のためなら民衆の弾圧も正当化出来るというのが60~70年代の左翼進歩派の思想でした。だとしたら今は平和実現の為、積極的に日本の再軍備をすすめ、再軍備に反対する民衆を弾圧してよし、となってもおかしくないものを、そんな声は寂として聞こえてきませんな。

 アサヒのこの記事を読んで、ガックリきました。
http://www.asahi.com/national/update/0501/OSK200905010022.html
「私、憲法です。リストラになるってホントですか?」

 別に再軍備に突き進めというのが持論でもないんですが、こんな子供のネバーランドの御伽噺のようなこと、偽善にもホドがあるでしょ、と、大人がおかしく思わないところがおかしい、と、思いましたので一筆。
# by rotarotajp | 2009-05-02 22:04 | 時事

不思議の国の大騒動

 どひゃ。日経すごい上がりっぷり。あっという間にまた9000円近くまで戻しちゃった。
 本当にわからんものですなぁ。
 メキシコ・シティの最高気温は4月が26~27度ぐらいだそうで、メキシコ北部になると28~30度。今東京の最高気温が23度。GW明けぐらいには日本でも新型が出てもおかしくないと思うのですが・・・
 まあ、このアゲは経済活動に支障なしと見る向きが増えたということでしょうか。
 それにしてもわからない。
「警戒せよ」というシグナルは来るのですが、どんなモノなのかというとサッパリわからない。ただの影に怯えているのでしょうか?しかし・・・それにしてはWHOやアメリカの反応が大きい。
 広がりがあって被害がないというのは不思議。
 当然表に出ている数よりも多い感染者がいるはずなんですが・・・。
 とにかく前代未聞の大きさで警戒警報が鳴りっぱなしの状態。
 危険はあるのでしょう。しかし、それが何なのか、具体的にはアナウンスされないようです。
 わからないのかもしれませんね。

Japan's War in Color
ttp://www.youtube.com/watch?v=FtfvIsAdWYs
圧倒される。
# by rotarotajp | 2009-04-30 20:10 | 時事

カノン

 「豚インフル対策で企業が出張規制、グーグルはオフィス閉鎖」という記事の見出しの隣に、「GWの出国ラッシュ始まる 成田空港」という見出しを見るのは、ややシュールな気分。アジアはSARSで一度騒いでいるから、こうした流行には精神的な免疫があるのでしょうか?

 ボケっとパッヘルベルのカノンをエンドレスで聴いております。合間にブルーハーツとU2。頭おかしくなりそうですナ。
 パッヘルベルのカノンは主旋律より予感の水気を含んで膨らんだ導入の雰囲気がいい。始まっちゃうと一気に流れくだってお終いですもの。

「皇帝の閑暇~ティルベリのゲルウァシウス」(神聖ローマ帝国オットー四世に捧げられている)を斜め読み。一三世紀に書かれた奇譚集です。南仏の話が多く出ていて、面白し。
 あの陽光の眩しい地域に、かつてこのような途方もないホラ話や天国や地獄があったのかと。そしてその色とりどりの魔術が、今はアリスカンの石棺のように、川風に吹かれて砂に還ってしまったのだなと。
# by rotarotajp | 2009-04-29 20:17 | 時事