現代史を彩る異才たちの中でウラジーミル・プーチンほど評価の錯綜する政治家も珍しいのではないでしょうか?冷戦時代をドイツ駐在の諜報員として過ごした生え抜きの謀略家、怪僧ラスプーチンの生まれ変わり、はては「皇帝プーチン1世」ともいわれます。KGBの後身であるFSB(ロシア連邦保安庁)長官を経てエリツィン元大統領の指名を受けてロシアの大統領となりました。崩壊寸前のロシアをよく纏め上げたともいわれますし、経済マフィアに国を牛耳らせたともいわれます。功罪相半ばするのが実際のところでしょうが、難しい舵取りを続けるロシア史上の「英雄」という評価はおそらく不変のものでありましょう。
この英雄、ただ一点のアキレス腱がチェチェンです。
チェチェンでの人権弾圧を巡って、国内のジャーナリストに噛み付かれ、時には強権的手段によって、そうした国内主張を押しつぶしてきました。(アメリカも当初はチェチェンに批判的でしたが911以降は「反テロ戦争の一環」という立場をとっているようです)
本人の意思なのか、あるいは古巣に対する統制を欠きつつあるのか、情報機関(FSB)による無様な工作が実施され、多くが露見しています。
最近では反体制派ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤの射殺事件。この人はこれ以前にも飛行機の中で毒を盛られたことがあると主張していました。
そして今回、そのアンナ・ポリトコフスカヤの射殺事件を取材していた元諜報部員のアレクサンドル・リトビネンコ氏がイギリスで毒物を盛られるという事件が発覚。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061119i512.htm
もちろん犯人は今のところ不明ですが、FSBの関与が疑われています。
そもロシアでは2000年以降、少なくとも12人のジャーナリストが暗殺されているともいいまして、現代の自由国家では必須の条項となる「報道の自由」が死に態となりつつあります。
「英雄プーチン」は大国ロシアをどこへ導くのか?今後が気になるところであります。
この英雄、ただ一点のアキレス腱がチェチェンです。
チェチェンでの人権弾圧を巡って、国内のジャーナリストに噛み付かれ、時には強権的手段によって、そうした国内主張を押しつぶしてきました。(アメリカも当初はチェチェンに批判的でしたが911以降は「反テロ戦争の一環」という立場をとっているようです)
本人の意思なのか、あるいは古巣に対する統制を欠きつつあるのか、情報機関(FSB)による無様な工作が実施され、多くが露見しています。
最近では反体制派ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤの射殺事件。この人はこれ以前にも飛行機の中で毒を盛られたことがあると主張していました。
そして今回、そのアンナ・ポリトコフスカヤの射殺事件を取材していた元諜報部員のアレクサンドル・リトビネンコ氏がイギリスで毒物を盛られるという事件が発覚。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061119i512.htm
もちろん犯人は今のところ不明ですが、FSBの関与が疑われています。
そもロシアでは2000年以降、少なくとも12人のジャーナリストが暗殺されているともいいまして、現代の自由国家では必須の条項となる「報道の自由」が死に態となりつつあります。
「英雄プーチン」は大国ロシアをどこへ導くのか?今後が気になるところであります。
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by rotarotajp
| 2006-11-21 21:30
| 時事