日々是勉学


by rotarotajp
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おもてなし

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食事のマナーは各国色々。我が家の親父様は食糧難の時代に育ったせいか「おいしそうな音をたてて」(本人曰く)食べます。そんな家庭に育った拙者も食事の音には鈍感な方なのですが、さりとて「音を立てて食べている」という実感はありませんでした。しかしながら、欧州の血族様に最初に注意されたのが「水の飲み音」。そんな風に「音をたてて飲むな!」ってわけです。ゴクゴクって奴。なるほど、拙者には飲み物を飲む時に音をたてる癖がある。ぺちゃぺちゃ、ぷはぁーとかは無論の事。「美しい日本の文化だ、バカタレ!」と言い返しそうになりましたが、そこの所、今ひとつ自信はありませんで、素直に「気をつけます」と頭を下げましたです。伊丹監督の映画に欧米系の人がスパゲッティを「ずずず」と吸い上げる場面がありましたが、米はいざ知らず、欧州であのような場面はまず見かけません。常識通り「極めて教養に欠ける行為」と看做されているようです。教養人は一口で口中に放り込める程度をフォークに巻きつけ、すすっと食います。いかに食したところで、しかしパスタは邪道。欧州の「高級」な食べ物は基本的に「肉」でして、他のものは付けあわせに過ぎません。乳製品も「肉」の代替品。身分の高い人は口にしなかったと聞いております。昔の貴族や高級僧侶なぞは肉しか食っていなかったので、当然、消化不良や痔に悩まされました。太陽王なぞは常に血混じりの下痢便だったそうです。
日本で清国北洋水師の長として有名な李鴻章は、英国主催の晩餐会に招かれた際、痰壷を探してキョロキョロいたしました。痰壷は必需品です。結局見つからず、床に緑色のを「ぺっ」とやった。清国ではマナー違反ではありませんが、英国の紳士淑女の皆様は真っ青になった。(出典度忘れ)今でこそオレンジもバナナもナイフとフォークで御食いになる御国柄ですが、大中華が美しい磁器とハシで繊細な宮廷儀礼を完成させていた頃、かの国、手と無骨な肉切りナイフでモノを食しておりました。でも痰を「ぺっ」は駄目なのであります。
食事のマナーは畢竟、「もてなし」「もてなされる」作法でもありましょう。アレキサンドロス大王がある宴に招かれ、アスパラガスに間違って化粧油を掛けたモノを供された。大王は平然とそれを平らげましたが、事後、家臣の一人が「無礼な仕打ちだ!」と怒ると、王は「もし食べるのが嫌なら手をつけなければよい。人のもてなしにケチをつける方が余程の無礼である」と言ってその家臣をたしなめたといいます(又しても出典度忘れ)
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by rotarotajp | 2005-09-09 12:17 | バロック