この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ
2006年 03月 10日
どうもこの所だらけている。大きなものに挑戦する意欲が減退しているようだ。狭い子供用プールで水を叩いて憂さを晴らしているような、少々情けない毎日である。ある本に「振り返ってみて三十代を幸福だと感じる人間はほとんどいない」とあった。その人によれば「三十代」は完成へと力強く向かう時なのではなく、より自分の「不完全さに対する不満」を痛感する時なのだそうだ。なるほど、不満なら山ほどある。途方に暮れる時もある。ルソーが懸賞論文に応募して名を売ったのは三八歳の時だ。ダンテは三五歳にして「幻影」を見て「神曲」を書いた。ニーチェは最も重要な著作を、その哀れで貧しい三十代の間に量産している。ニーチェは「収穫の時」であるはずの四〇代で発狂し、不幸なまま世を去った。評価されたのはその死後だ。アレクサンダーやナポレオンのことは考えるまい。生まれる子を次々と孤児院に放り捨てたルソー、博打と女で身を持ち崩したモーツァルト。生まれ故郷を離れ、イタリアに逃避したゲーテ。
まあ、まだ18歳のRota様には三〇代の憂鬱など無縁なものであるのだが・・・
まあ、まだ18歳のRota様には三〇代の憂鬱など無縁なものであるのだが・・・
by rotarotajp
| 2006-03-10 14:33
| 私事