日々是勉学


by rotarotajp
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28

欧州の歴史

d0052110_15362016.jpg鉄の塊のような欧州の鎧兜に比べると、わが瑞穂の国、日出でる極東大日本の鎧は趣にあふれている。戦国の当世具足ともなると、やや無骨さが先に立つが、南北朝の大鎧なぞは涙無しには見れないのである。しかしいかんせん、もっぱら鉄片と皮を編んで作られたものだけに残っている絶対量が極めて少ない。長く放置しておくと腐ってしまう。バラバラになる。金具しか残らない。他の美術品もそうである。絵も彫刻も建築も、すべて腐りやすく、燃えやすい素材で作られている上に、わが日本は高温多湿のお国柄。絢爛豪華な一夜の夢は、歴史の流れの中で「あっ」という間に消え去ってしまう。
その点欧州はイヤらしい。石の建物は複数の時代を生き延びる。ある家で、その礎石はローマ帝国までさかのぼると聞いた。街中の家々には、ラテンで石の年代が刻み込まれている。それが時には日本の王朝時代より古い。歴史がゴロゴロと転がっている。門の前にはアメリカの戦車が通った時分、建物を傷つけないために設置したという、低い円柱状の石まで残っている。実際その石は傷だらけ。米のシャーマン戦車が削って行ったのだそうだ。そんな諸々のものを見せられると、日本にだって歴史があったんだぞ、人口もこんな辺鄙な場所よりよっぽどあったんだ、べらんめぇ!と正直悔しかった。日本は木と竹と紙の文化で、そうだ!地震国でもあるからね、と「日本は地震が多くて石の家は建てられなかったのですよ」と言ったら、変な顔で「ここも地震は多いですよ」と指摘された。なるほど家には鉄製のボルトが取り付けられていて、それで崩れないように締め付けてある・・・・知らんかった。ならば湿気だ、コンチクショウ、と最後はムキになったが、今落ち着いて考えてみれば「俳句」や「源氏物語」といった無形の文化でも自慢すればよかったとチョット後悔。d0052110_1537151.jpg
一番悔しいのが、鎧だ。西洋の鎧は鉄だから、油さえひいておけばいつまでも残る。日本の鎧を見慣れた目で見ると、なんかアカ抜けない、無作法な代物だが、日本のが木仏ならあちらのは金仏?「ああ、面白くない」と思いながら道を歩くと、町の端にローマ時代の遺構。まわりが公園になっていて。ベンチに爺様が座り、子供がローマ時代の石の傍で遊んでいる。俺は「ちぇっ」と舌打ちして「日本にはどこに行っても光回線やコンビニがあるのだぞ、まいったか!」とつぶやいたのである。
[PR]
by rotarotajp | 2005-05-28 15:48 | バロック