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日々是勉学


by rotarotajp
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East is East, West is West

 以下はThe White Man's Burden(白人の義務:重荷:責務)の一節です
http://en.wikipedia.org/wiki/Rudyard_Kipling
http://history.binghamton.edu/hist130/docs/wmb.htm

Take up the White man's burden
And reap his old reward
The blame of those ye better,
The hate of those ye guard

白人の「義務:重荷:責務」を背負って立て
そしてその古い報酬を受け取るのだ
君たちが啓蒙する者からの非難と、
君たちが守る者からの憎しみを

(本当に今回はテキトウ訳:炉 
「義務:重荷:責務」と三つ続けたのはどれが一番いいか判断に苦しんだ為。
old rewardのoldは何を意味するのだろう?
The blame of those ye betterはいま一つ自信なし:文意からすればこうだと思う)

 これは「文明」を広げる白人の責務について謳った詩の一部で、「ジャングルブック」で有名なキップリングの作だそうです。(全文はリンク先で読んでくだされ)

 現代におけるこの詩の評価は「支配者である白人の非白人に対する滅私の責任」(舌噛みそう・・)と「欧州帝国主義、植民地主義の正当化」と、この二点に絞られるようです。
 敗戦の後、白人に「啓蒙」された非白人の一員としては、やや舌打ちしたくなる内容ですが、少なくとも「白人」の世界征服には、一攫千金のコンキスタドール根性ばかりでなく、こうした伝道師的気概もあったということは認めなくてはならないでしょう。

 で、今日は何が主題かというと前回に引き続いてチベットなのです。

 中国共産党はまだ中世(神権国家)であったチベットを「文明化」したと主張しているようです。
 その途中で大変な虐殺があったといわれていますし、動機の大半は国益と毛主席の名誉欲の為だったのでしょうが、それにしても鄙びた土地と風土を、半世紀を費やし植民地化した共産党の、下部はともかく、上層部の思惑は何だったのかと、そんなことを考えました。その過程で、上記の詩を思い出したのです。

 共産党の指導部というのは「欲」の臭いがしません。例えば鄧小平氏の一族が大金持ちだとか、温首相の子供たちが大財閥の総帥になったとか、そんなことはあまり聞かない。
 ところがこちら側は事情が違います。
 合衆国の大統領も、わが国の首相も、みな血縁関係の中で権力が継承されています。昔風にいえば僭主(日本の制度上、選挙で与えられるべき権力が結果として血で受け継がれているから)のようなものです。衆愚政治に僭主はつきものともいいますが、中国共産党から見たら、なるほど奇怪な政治体制でしょう。
 
 もっとも、だからといってチベットの事件の陰惨さが変わるわけではありません。そうした部分とはまったく別の話です。
 中共のチベットに関する主張は、善意で捉えた時にも鼻につきます。
 日本がアジアを「文明化し、解放した」という概念同様、敵意を生む主張です。
 White Man's Burdenの小鼻の脇から見下すような言葉が苛立たしいのと同じです。

Take up the White Man's burden
白人の「義務:重荷:責務」を背負って立て
Send forth the best ye breed
君たちが生んだ最良の者を送れ
Go bind your sons to exile
君たちの息子を荒野へ流せ
To serve your captives' need
君たちの虜囚に仕えさせる為に
To wait in heavy harness,
重い頚木に繋がれて待つ為に

On fluttered folk and wild
(ここはどういう意味かわからん)
(落ち着かず野蛮な、かしら?)

Your new-caught, sullen peoples,
Half-devil and half-child.
半分は悪魔で、半分は子供の
君たちの新しい、不機嫌な虜囚の民のもとへ

(注:訳に自信なし)
by rotarotajp | 2008-03-24 18:42 | 時事