相撲と汚染米
2008年 09月 09日
力士が大麻を吸った、吸わないの報道が紙上を沸かせているが、どうもたいした問題には思えない。比較的大麻に対する禁忌が緩やかな文化圏で育った、三〇歳にもならん青年?が大麻を吸ってしまった。自分の健康には害があるかもしれないし、伏流煙ということもあるだろう。モノが非合法だから、渡ってはならない組織の人に金が渡ったかもしれない。
まず、それだけの事件だ。言葉は悪いが相撲ファン以外にはどうでもいい些事。
汚染米の流通の方はずっと悪質だ。
健康被害の可能性があることを知りながら、考えうる限りの偽装工作を交え、利益の為に毒物に汚染された米を売りさばいた。
末端では「きれいな食品」になっていたかもしれないが、これは無差別テロに近い行為に思える。食品業界は勿論、一般の消費者の信頼、そして日本のイメージに計り知れない損害を与えた。
被害者のように怒りをぶちまける食品加工会社の姿勢も疑問だ。
「汚染米を掴まされたが、最終的に商品として出荷したものは、すべて安全です。検査結果もちゃんとあります」
食品会社ならそう言い切れて当たり前ではないのか?
顔を赤くして「騙された」と咆えても、ますます信用を失うだけ。検査結果がないなら、一刻も早く検査をして公表すべきだろう。彼らの狼狽だけがあって、「安全宣言」がない為に、ますます不安が助長される。
農薬の方はともかく、カビ毒は、輸入食品に頼る日本の食環境では除くことの出来ないリスクなのだという。アフラトキシンをネットで検索すると、この毒が持つリスクが多く記述されている。
何とも救いのない話で、実に不愉快。
農水省にしても子供ではあるまい。全体の構造は推測していたと捉えるのが自然だ。
こうして考えてみると、力士の大麻問題なぞ砂粒一つの事件にすぎない。大手メディアが時間や紙面をさいて、理事が辞任しただの、力士が解雇されただの、愚にもつかないニュースを垂れ流している理由が理解できぬ。
普段から記者クラブに依存して、自前の情報収集力がないから、真に重要なテーマでこのテイラクなのかもしれない。
だいたい派手なショー仕立てで総裁選に打って出た政治家が、あれほどメディアに露出しているというのに、この件について発言しないというのは責任を放棄している。野党も同じ。
ところで最近の不祥事で責任者の地位にあるのは、おおまか団塊から上の世代だろうか?タナボタ、右肩上がり、護送船団で、順調に生きてきた彼らの崩壊は、妙なプライドが見え隠れするぶん、一言で言えば見苦しい。
運不運は天上のことだ。
誰だったか、戦国武将の教訓に「崩れようとする家を崩すまいとすると醜くなる。いっそきれいに崩してしまったほうがよい」という言葉があったと記憶している。
あの会社の社長さんも、潔くお店を崩してしまった方がよかったのではないか。
世の中のことは持ちつ持たれつ。不況の折、経営者の苦境は誰にだって容易に想像できると思う。だからといって毒を食わされてもよいという人はいない。
メディアの人は・・・日本に慣れない、悪ぶった力士をコキおろす元気があるなら、まずそれぞれ割腹してください。
まず、それだけの事件だ。言葉は悪いが相撲ファン以外にはどうでもいい些事。
汚染米の流通の方はずっと悪質だ。
健康被害の可能性があることを知りながら、考えうる限りの偽装工作を交え、利益の為に毒物に汚染された米を売りさばいた。
末端では「きれいな食品」になっていたかもしれないが、これは無差別テロに近い行為に思える。食品業界は勿論、一般の消費者の信頼、そして日本のイメージに計り知れない損害を与えた。
被害者のように怒りをぶちまける食品加工会社の姿勢も疑問だ。
「汚染米を掴まされたが、最終的に商品として出荷したものは、すべて安全です。検査結果もちゃんとあります」
食品会社ならそう言い切れて当たり前ではないのか?
顔を赤くして「騙された」と咆えても、ますます信用を失うだけ。検査結果がないなら、一刻も早く検査をして公表すべきだろう。彼らの狼狽だけがあって、「安全宣言」がない為に、ますます不安が助長される。
農薬の方はともかく、カビ毒は、輸入食品に頼る日本の食環境では除くことの出来ないリスクなのだという。アフラトキシンをネットで検索すると、この毒が持つリスクが多く記述されている。
何とも救いのない話で、実に不愉快。
農水省にしても子供ではあるまい。全体の構造は推測していたと捉えるのが自然だ。
こうして考えてみると、力士の大麻問題なぞ砂粒一つの事件にすぎない。大手メディアが時間や紙面をさいて、理事が辞任しただの、力士が解雇されただの、愚にもつかないニュースを垂れ流している理由が理解できぬ。
普段から記者クラブに依存して、自前の情報収集力がないから、真に重要なテーマでこのテイラクなのかもしれない。
だいたい派手なショー仕立てで総裁選に打って出た政治家が、あれほどメディアに露出しているというのに、この件について発言しないというのは責任を放棄している。野党も同じ。
ところで最近の不祥事で責任者の地位にあるのは、おおまか団塊から上の世代だろうか?タナボタ、右肩上がり、護送船団で、順調に生きてきた彼らの崩壊は、妙なプライドが見え隠れするぶん、一言で言えば見苦しい。
運不運は天上のことだ。
誰だったか、戦国武将の教訓に「崩れようとする家を崩すまいとすると醜くなる。いっそきれいに崩してしまったほうがよい」という言葉があったと記憶している。
あの会社の社長さんも、潔くお店を崩してしまった方がよかったのではないか。
世の中のことは持ちつ持たれつ。不況の折、経営者の苦境は誰にだって容易に想像できると思う。だからといって毒を食わされてもよいという人はいない。
メディアの人は・・・日本に慣れない、悪ぶった力士をコキおろす元気があるなら、まずそれぞれ割腹してください。
by rotarotajp
| 2008-09-09 20:08
| 時事