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日々是勉学


by rotarotajp
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Leviathanの死


 恥を怖れず、経済音痴がまたしても経済です(^^;

 日々是勉学の建前もあることだし、経済の本もっと読まなきゃ、と思っちゃいるのですが、昨夜は「蘭学事始」と福沢諭吉の「文明論之概略」をつまみ読み。断固逃避中です。



 まさかこれほど株が下がるとは思ってもみませんでした。


日経平均先物が夕場で7400円割
http://jp.reuters.com/article/stocksNews/idJPnTK020391220081024

日経平均急落 終値7649円 バブル後安値に迫る
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20081024AT3K2400M24102008.html


 日本は先のバブル崩壊で、相当に苦しいところを経験してきています。今度の金融危機でもおそらく一番下げに強いだろうと、これは多くの人がそう観測してきたと思うのですが、あにはからんや、一人負けのように自沈していっていますネ。

 もちろん人件費(内需喚起)という国の筋肉を削って、見かけだけのスリム美人になってきたツケでもありましょう。経済界の人が今更内需に期待するのは図々しいというものデスし、そも期待していないように見えます。

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/081020/biz0810201126001-n1.htm

 でも、もう一つには、やはり経済は戦争だったということなのだろうと思います。

 よその国の空売り規制を対岸の火事と眺めていたら、いつの間にか自分の身体に川を渡った黒蟻がびっしりとたかっていて、肉を吸われていた。
 そんな風ではないかと思います。

 もう桃色の脂は喰われて真っ白な細い足の腓骨がみえている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F:Gray258.png

 80年代後半のバブル崩壊は第二の1945といわれ、日本は経済戦争の熾烈さを思い知ったはずでした。絶え間ない経済収縮に直面したこの十数年、一時は最高値38000円をつけ、やがては50000円を目指すとまでいわれた日経平均株価は池に落ちた小石のように沈み、ITバブル崩壊後は7000円台に落ち込みました。
 実にバブル時最高値の約18%です。
 100円が18円。
 戻して落ちて、何故かまたその7000円台にいる。今度は6000まで見えているようです。

(ちなみに、あまり滅茶滅茶に下がった為日経は2000年に30銘柄入れ替えています。時代にあわなくなった、っていっていたけど、今から思えば、あれは一種の目くらましだったのかなぁ)

 この20年の長期投資で右肩下がりなのは主要指数の中で日本株だけなのだとか。「株は長期保有」という金言は、少なくともこの20年間の日本については大嘘ダッタワケデスネ。だって20年が長期じゃないとは誰にもいえないでしょ?下手したらそろそろ一世代分です。

(アメリカの場合、日本のバブルの引き金ともなった暗黒の月曜(ブラック・マンデー)時1700ドル弱まで落ち込んだダウが、その後日本の凋落と反比例するように14000ドル近辺まで上昇しています。・・・米でも組み替えはあったのかな?・・・現在8000ドルですが、80年代を含めた長い目で見ると日本の惨状に比べれば落ちたともいえない軽微な傷に思えます。暗黒の月曜以前、ダウは長く3000ドル弱程度であったのですから、さらに5000ドル程度ヘコんでも不思議はないと思います)

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参考までに「ダウの暗黒の月曜以降これまでの大きな動き」一覧
・・・1位は10/10の1000落ちかぁ・・・・
Dow Jones Industrial Average
Largest Intraday Point Swings, Since 1987
http://online.wsj.com/mdc/public/page/2_3047-djia_intraday.html
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 産業は空洞化し、雇用は枯渇、構造的デフレ・スパイラル、政府は国債を糖尿病患者のように常用。ただでさえ少子化が進んでいたところにトドメの一撃が加わって、土地バブル崩壊から2年、1989年の特殊出生率1.57ショック以降、特に根本的な対策が立てられないまま、現在は出生率1.3人前後だったと記憶しています。

 ところが今、またもや奇襲を受けて、すでに首都陥落。第三の敗戦を喫しつつあります。
 政府は?情報機関は?外交は?日銀は?と見回してみても、はて、何をやっているのかよくわかりません。動きが見えないのは、あるいは見せていないのは、何かの国策なのでしょうか?

 経済戦争というとRotaは同世代的に自動車交渉の通信盗聴事件や、マハティール首相のエシュロン騒動、政府の情報提供を得ていたとされる怪物ソロス氏のアジア潰しなどを思い出しますが、そういったことを学習してきたはずの日本、でもその日本の経済を援護する政府機関って、結局あるのでしょうか?

http://books.livedoor.com/item4166602276.html


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「他国の人々が、わが国の中にただ牢番だけを、かつて自分を殴った人間の手を、ただ有難がって従順に舐める犬だけを見出すに過ぎぬとしても」A.H
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 この間、懐かしい友人らと金本位制以降の「お金」って何だろうといったことを話しました。
 でもわかっているようなふりをして喋っていても、クレジットに裏打ちされる「お金」って本当に実体がつかめない。

 それでも「お金」は今の世の中では人命とほとんど変わらぬ位置にあります。
 国家というリヴァイアサンを越えた虚神。
 株はそのうち上がるでしょう。問題は1ポンドの心臓の肉をいくつ刳り抜いてその祭壇に捧げればいいのか、ということですかしらネ。
by rotarotajp | 2008-10-25 14:10 | 時事